更新日:2026/07/27

生命保険の加入率は特に若い世代が低い傾向!若者の無保険が多い?

#生命保険
生命保険に加入するべきか悩んでいる若い女性

わたしたちの身の回りにはさまざまなリスクがあり、それに対応する保険の種類も多種多様です。普段「保険」と呼んでいるものは、人の生死に関わる 「生命保険」 と事故などに関わる保険 「損害保険」 の二つに大別されます。

そのうち生命保険については、とくに若い人において、その加入率が低くくなっています。

このような状況ですが、実際、加入しなくて大丈夫なのでしょうか?
生命保険文化センターが公表している「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」の調査結果をもとに、生命保険への加入の実態と保障に対する考え方を探ってみましょう。

1. 生命保険加入率はとくに若い世代で低い傾向が顕著になっている

ここ30年の生命保険加入率の調査を見ると、全体の加入率はおおむね80%前後で推移しています(調査対象の「生命保険」は、死亡時に保険金が支払われる死亡保険のほか、医療保険、介護保険、養老保険を含んでいる)。これは諸外国に比べると高い水準となっています。

■生命保険加入率の推移

出典:生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」

1-1. 20代の加入率は50%台

ただし、20代の若い人たちに限ってみると生命保険加入率は低い水準となっています。たとえば20代の加入率は、下記グラフのように1998年以降50~60%の間で推移しており、ほぼ80%を超えている他の年代より低い水準です。

■20代の生命保険加入率の推移

 

出典:生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」

同調査の男女別の数値を見ても、男性の加入率は、2010年度で51.3%、2025年度では53.6%。一方、女性の加入率は、2010年度では52.8%で、2025年度では47.3%となっており、性差はあまり見られません。

年によって多少の上下動はありますが、 20代の約4~5割が生命保険に加入していない 状態にあることがわかります。

1-2. 20代が保険に加入しない背景

こうした若年層での生命保険加入率の低さは、社会人になっても結婚や出産などのきっかけがあるまでは保険に加入しない傾向があることや、低所得で不安定な非正規雇用者の増加や所得の伸び悩み、晩婚化・少子高齢化など、複合的な要因が背景にあると考えられます。

1-3. 20代の保険、独身なら不要でも結婚後は必要

生命保険は死亡や病気・けがなどに備えるために加入するものなので、死亡や病気のリスクが低い若年層で必要性を感じていない人が多いのは理解できます。とはいえ、リスクが少ないからといって加入する必要がまったくないとはいえません。たとえ少ない可能性であっても、万一のときに困ったことにならないために入るのが生命保険です。

万一のときの備えという視点から考えると、若くて貯蓄の余裕がない人こそ、いざというときに困る可能性が高いので、保険が必要といえます。 もちろん20代で独身者の中には自分に万一のことがあっても困る家族はいないという場合もあります。そうしたケースでは、無理に保険に加入する必要性は低い といえるでしょう。

ただ、結婚している、子どもがいる、親の面倒を見ているなど 守るべき人がいるケースでは、たとえ若くても保険に加入しておくのが安心 です。

若いから保険は必要ない、高齢だから保険に入っておいたほうがいいという考えで保険の加入を検討するのではなく、必要性に応じて加入することが大切です。

2. 非加入の理由のうち、最も多いのは経済的理由

生命保険文化センターの同調査によると、現在、生命保険に加入していない人の非加入の理由は、 「経済的余裕がないから」という回答が35.3% と最も多くなっています。しかし、経済的に余裕がないからこそ、万一の事態に備えて保険が必要だと考えることもできるでしょう。そもそも年齢によるリスクの大きさは保険料に反映されているので、可能性が低い若い人は保険料が安く、年齢が上がるほどリスクが高まり、それに伴って保険料も高くなります。

また非加入の理由として次に多いのが 「生命保険の必要性をあまり感じていないので」という回答で、26.6% 。しかし、すでに述べたように、年齢が若く、死亡や病気などのリスクが少ないからといって加入しなくてもよいというわけではありません。繰り返しになりますが、年齢によって保険の必要性を決めるのではなく、自分の置かれている状況に応じて判断することが必要です。

3. 保険金額の平均値も全体では低め。不安を感じている人も多い

最後に同じく生命保険文化センターが公表している「2024年度の生命保険に関する全国実態調査」から、保険金額に関する調査結果を見ていきましょう。まず、加入中の保険金額について見てみると、 世帯の死亡保険金額の平均は1,936万円 でした。これは年々減少傾向にあります。

このうち、 世帯主の死亡保険金額の平均は1,258万円 。これは全世代の平均ですが、高い死亡保障が必要な子育て世代をみてみると20代(29歳以下)が1,071万円、30代、40代では1,500万~2,000万円という結果です。

一方で、 世帯主に万一のことがあった場合に必要だと考える金額は、平均総額6,283万円 となっています。いざというときには遺族年金などの公的な保障や死亡退職金があるとはいえ、保険で準備している金額との間には大きな開きが見られます。実際、「世帯主に万一のことがあった場合の現在の経済的備えに対して不安はあるか」という問いに対しては、「少し不安」、「非常に不安」と回答した人が69.2%にものぼります。

気になる 年間払込保険料の平均は、世帯全体平均で35.3万円 となっています。これは過去12年で最も低く、2012年から約6万円減少しています。また、「世帯で1年間に最大いくらぐらいまでの保険料を支出できるか」という設問では、平均額が年間29.7万円で、実際の年間払込保険料の平均を下回る結果となっています。

出典:生命保険文化センター「2024年生命保険に関する全国実態調査」をもとに作成

4. まとめ:万一のときの不安はあっても余裕がなく、保険加入は控えめ

これらの調査結果からは、家計が厳しい状況の中、経済的備えに対する不安はあるものの、保険にかけるお金も減らしたいと考えている家庭が多いことがわかります。無理のない保険料で必要な保障を確保するにはどうすればいいのかを考えた保険設計が、より求められると言えるでしょう。

  • 代HS-26-026-460(2026.5)
執筆株式会社 回遊舎

編集・制作プロダクション
金融を専門とする編集・制作プロダクション。多数の金融情報誌、ムック、書籍等で企画・制作を行う。保険、身近な家計の悩み、投資、税金、株など、お金に関する幅広い情報を初心者にもわかりやすく丁寧に解説。
※執筆者には当社が記事の執筆を依頼し、編集して掲載しています。

ご自宅から保険のプロに相談!オンライン保険相談

無料オンラインで相談する
オンライン保険相談キャンペーン実施中!