更新日:2026/09/18

安く済ませたつもりの『スマホ代』に大きな落とし穴

#保険の知識

物価高が続くなか、家計の固定費を少しでも減らそうと、格安 SIM への乗り換えや中古スマホの活用などでスマホ代を見直している家庭も多いことでしょう。ただし、 スマホにかかるお金は通信費や端末代だけではありません。画面割れや水濡れなどで、突然数万円の修理費が必要になることもあります。 見落としがちな「修理費」まで含めて、スマホにかかる支出とその備え方を考えてみましょう。

1.通信費も端末代も、いまや節約する時代

新型 iPhone や高性能な Android スマホなど、 新品のスマホには 10 万円を超える機種も珍しくありません。 家族 4 人分となれば、その負担はかなりのものです。 そこで広がっているのが、「通信契約は格安 SIM 、端末は中古」という組み合わせです。 リユース経済新聞の推計によると、 2024 年の「携帯・スマホ」のリユース市場は前年比 22.4 %増の 1,059 億円となり、初めて 1,000 億円規模に到達しました。

端末価格の上昇を背景に、中古スマホは特別な選択肢ではなくなりつつあります。格安 SIM で通信費を減らし、中古スマホや型落ち端末、お下がり端末で購入費も抑える。家族全員がスマホを持つ家庭ほど、こうした工夫による節約効果は大きくなります。

2. 格安 SIM で節約したのに、修理代で 5 万円!

ところが、通信費や端末代を安くしても、故障したときの修理費まで安くなるわけではありません。 たとえば、子どもが登校中に、ポケットからスマホを取り出した拍子にうっかり落として画面が割れてしまった。そんな何気ない出来事が、数万円の出費につながることも。 画面の破損修理は、正規店では機種によって 5 万円以上かかることもあります。

また、水濡れによる故障では、機種によって 10 万円を超える修理費がかかるケースもあります。とくに子どもが使うスマホなら、落下や水濡れが一度きりのトラブルとは言い切れません。 せっかく格安 SIM にして月々の料金を抑えていても、突然 5 万円、 10 万円という支出が発生すれば、それまでの節約分が一気に吹き飛んでしまう可能性もあります。

しかもスマホは、家族との連絡や仕事、キャッシュレス決済、地図、本人認証など、生活に欠かせない存在です。壊れても「しばらく使わずに我慢する」という対応はしにくく、修理費は急いで用意しなければならない支出になりやすいでしょう。だからこそ、通信費や端末代を見直すのと同じように、「壊れたときのお金をどうするか」もあらかじめ考えておきたいところです。

3. 意外と知られていない「スマホ修理費への備え方」

スマホの故障リスクに備える保証・補償というと、スマホ購入時にメーカーや通信会社から案内されるサービスを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、スマホが壊れたときの備え方はそれだけではありません。

現在利用している端末や中古スマホを対象としたサービスもあり、新品購入時以外にも検討できる選択肢があります。 修理費が高額になりやすい今、どのような備え方があるのかを知っておくことは、家計管理の面でも意味があります。

 

サービス 利用料

・保険料例
(月額)

加入出来る
タイミング

修理できる
店舗

補償範囲
(プランによる)

タイプA
メーカー保証型

1,140円~
1,900円程度

購入後60日以内など限定的 メーカー正規修理店が基本 破損・水濡れ・故障・バッテリー劣化等幅広い

タイプB
キャリア端末補償型

550円〜
1,800円程度

購入時、または購入後14日以内など限定的 キャリアショップ・メーカー正規修理店が基本 破損・水濡れ・故障・盗難・紛失等幅広い

タイプC
保険会社提供型

100円〜
1,000円程度

商品によるが、購入後の経過日数を問わないものもある 保険会社によるが、修理店の縛りはないものが多い (保険会社・商品により様々)破損・水濡れ・故障中心
※各社の公表情報をもとに作成。プランや機種によって変動するため、詳細は加入前にご確認ください。

メーカーが提供する保証・補償サービス には、 iPhone 向けの AppleCare+ などがあり、正規修理店で純正部品による修理を受けやすいことが強みです。一方、購入時や購入後の一定期間内に申し込む必要があるものが中心です。

通信キャリアなどの端末補償 は、スマホの契約とあわせて申し込みやすく、故障時の相談先も分かりやすいのが特徴です。ただし、こちらも購入時や購入後の一定期間内に申し込むことを条件とするものがあります。

保険会社のスマホ保険 は商品による違いが大きいものの、購入後の経過日数を問わず申し込めるものや、中古スマホ、現在使っている通信キャリアに関係なく対象となるものもあります。月額数百円程度から加入できる商品があるのも特徴です。

ただし、料金が安ければよいわけではありません。それぞれ補償される内容や条件が異なるため、「今使っているスマホで入れるか」「自分が備えたいトラブルをカバーしているか」を確認することが大切です。  

4. 保証・補償の検討にあたって確認したい 4 つのポイント

このようにスマホの保証・補償にはさまざまな選択肢がありますが、いざ比較しようとすると「結局何を基準に選べばいいの?」と迷ってしまう人もいるでしょう。月額料金だけで選ぶのではなく、今使っている端末が対象になるか、どんなトラブルが補償されるかなど、いくつか確認しておきたいポイントがあります。ここでは、特にチェックしておきたい 4 つのポイントを見ていきましょう。

➀まず確認したいのは、今使っている端末が加入対象になるかです。

新品購入時しか申し込めないものもあれば、 利用中の端末や中古スマホでも加入できるもの もあります。 また、特定の通信キャリアや格安 SIM の利用が条件になる商品もあれば、通信キャリアを問わず申し込める商品もあります。加入できるタイミングに加え、端末や回線の条件も見ておきましょう。

②何が補償されるかを確認します。

画面割れなどの破損だけを対象とするものもあれば、水濡れや故障、盗難・紛失までカバーするものもあります。 バッテリーの経年劣化などは対象外になるケースもあるため、自分が心配しているリスクが補償されるかをチェックしましょう。

③ 補償上限額と自己負担額を確認します。

補償額が「最大 10 万円」といっても、 1 回あたりなのか年間合計なのかで、実際にどこまで補償されるかは変わります。修理や交換の際に、月額料金とは別に自己負担が必要になる場合もあります。

④最後に補償を利用するときの手続きです。

指定された店舗で修理・交換するタイプもあれば、自分で修理代を立て替え、後から保険金を請求するタイプもあります。いざというときに困らないよう、手続きの流れまで確認しておくと安心です。

5. まとめ

スマホにかかる費用は、「通信費」「端末代」だけでなく「修理費」まで含めて考えることが大切です。 スマホの保証・補償にはさまざまな種類があり、加入できるタイミングや対象端末、補償内容もそれぞれ異なります。

まずは、自分や家族のスマホにどんな保証・補償が付いているのかを確認してみましょう。 そのうえで、現在の補償で十分なのか、別の備えが必要なのかを比較してみることが、スマホ関連支出を上手に管理する第一歩になります。

*Apple,iPhone は Apple Inc. の商標です。本ページは、独立したサイトであり、 Apple Inc. が認定、後援、その他承認したものではありません。その他記載されている各会社名・商品名などは、一般に各社の商標または登録商標です。

* 本記事は、ニッセイプラス少額短期保険㈱ が酒井先生に依頼して執筆いただいたものです。 同社はスマホ保険を提供・販売しており、 同保険を通じて多くの方に安心してスマートフォンをご利用いただ ける環境づくりを目指しております。 (参考:ニッセイプラス少額短期保険 「 スマートフォンの補償に関する調査結果について」 )

  • 代HS-26-026-460(2026.5)
執筆酒井 富士子

経済ジャーナリスト/金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎 代表取締役。日経ホーム出版社(現日経BP)にて「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。 リクルートの「赤すぐ」副編集長を経て、2003年から現職。「お金のことを誰よりも分かりやすく発信」をモットーに、暮らしに役立つ最新情報を解説。近著:「知りたいことがぜんぶわかる!新NISA&iDeCoの超基本」楽天kobo電子書籍awardの大賞を受賞。

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